妻のストレス?
不満?
セックスレスの原因を探れ!
「一穴主義システム」からの命令が俺に下されたのだ。
俺は別に妻とセックスが目的で結婚したわけじゃない。
だから、妻が抱かれたくないって思われているんなら俺の方から無理強いはやめ、妻が抱かれたいって思えるようになるまで待つことにしたんだな。
ま、「鳴くまで待とうホトトギス作戦拡大版」ってことだ。
でも、待つだけじゃ解決はしない、今回は今までと違うのだ。
「レス宣言」
を受けてしまっているんだ。
妻自体、なぜそんな感情に陥ってしまったのか自分でもわからないといっていた。
でも、実際にセックスレスに陥ってるのは確かな事実。
俺は妻との普段の会話や仕草、生活に意識を集中し、妻のその気になれない原因を探るしかない。
原因がわからなければ、対処のしようもないからね。
なんか、名探偵の気分で妻の発言一つ一つをしっかり吟味し、あやふやな答えや素振りはしないよう心掛ける。
俺以外の男に走ることがないとすれば、きっと、その気が失せる原因は俺の日常生活のどこかにあるはず。
「最近、ひげ剃りしないね」
土曜日の朝、妻が俺に言い出した。
「え?会社行くときはちゃんと剃ってるよ」
と、俺が答えると、
「ううん、お休みのときは無精ひげじゃん、カッコ悪いよ」
妻がトーストにバターをぬりながら呟いた。
そう言えば、以前は妻の前で無精ひげなんて晒したことはなかった。
結婚した頃、
「わたしの前ではいつもカッコよくしててね」
なんて言われていたこともあったっけ。
こんな所にも、原因の一端があるのかも知れない。
とりあえず、ひげは剃ってみた。
その晩、ベッドに入ると先に横になっていた妻が、
「こっち来て、横で寝て」
と腕を広げて、俺を招く。
俺は、久しぶりに妻の横で腕枕をしてあげた。
でも変な期待はしない。
絶対俺の方からは仕掛けない!
我慢満!我慢!!
妻をギュっと抱き締め眠りに付く俺。
何だか、心臓がドキドキして眠れなかった夜でした。
嬉しいニュース!
妻を抱き締めて眠った、今朝。
立ちました!!
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