まだまだ、セックスレス解消への道は遠いです。
昨日めずらしく仕事中に妻からラインが届いた。
普段は仕事中にラインなんて送ってこないのにどうした?
ラインを開くと、
「痛いよ、腰が」
との本文。
慌てて妻に電話を入れてみた。
電話口からは笑いで誤魔化す妻の痛みに耐えるか細い声。
「なんかね、ぎっくり腰みたい」
「痛くて動けないよ」
「病院は?」
「だめだめ、車運転なんて出来ないよ」
「少し横になってじっとしてみるから、今日の家事はお休みさせて」
よほど痛いらしいな。
定時、残業もほっぽり出して俺は家路につく。
帰宅すると妻は横になっていた。
「お帰り、いたたた、痛いよ」
昼間の電話と同じように笑いで痛みを誤魔化す妻。
「ぎっくり腰だな」
「もう若くないんだから気をつけな」
俺が冗談交じりに言うと、
「失礼ね、まだ若いの!」
と返す妻。
これくらい元気があれば大丈夫かな?
「あーあ、これで夜のお勤めもしてもらえないな」
俺が嫌味っぽく呟くと、
「今日あたりいいかなって思っていたのに」
「これは神様が暫くエッチなんかするなって言ってるんだわ」
と嫌味には嫌味で答える妻。
そんな妻をソファで横にしたまま夕食づくりを俺ははじめた。
「ごめんね」
妻が小さく囁くのが聞こえた。
その晩はいつものといおり何もなく眠りについた俺と妻だったが、
夜中に寝返りをするたびに、
「あう!」
「痛ぁ!」
奇声を発する妻に、
睡眠不足を余儀なくされた俺だった。
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